カーボンヘルメット徹底比較ドライカーボンシェル!ASTONE GT-1000F vs WINS A-FORCE RS typeC

そもそもカーボンヘルメットとは?
炭素繊維強化プラスチック(CFRP: Carbon Fiber Reinforced Plastic)と呼ばれるカーボンは、炭素繊維(カーボンファイバー)を樹脂で固めた複合素材であり、高い強度と軽さを兼ね備えている。
カーボンはF1マシンや航空機のボディ、MotoGPマシンのフレームやホイールなどにも使われており、高性能パーツの代名詞ともなっている。
カーボンの特徴
- 軽量:鉄やアルミに比べて非常に軽く、同じ強度を保ちながら大幅な軽量化が可能
- 高強度・高剛性:スチールの約10倍の強度を持ちながら、重量は約1/4程度。
- 耐久性・耐腐食性:錆びないため、長期間の使用が可能。
- 熱膨張しにくい: 温度変化で形が変わりにくい。
- 成形性の高さ:FRP同様、複雑な形状に加工しやすく、用途に応じたデザインが可能。
カーボンヘルメットは、シェル(外殻)の素材にカーボンを使用したヘルメットの総称である。軽量で高強度、高い衝撃吸収性を持つカーボンヘルメットはレースシーンでも広く使われている。また近年では公道向けの製品が登場しているが、価格はABSやFRPよりも高めに設定されており、プレミアムなイメージが強い。

カーボンヘルメットのメリット
- 軽量性:通常のヘルメットに比べて軽く、首や肩への負担が少ない。
- 高強度:衝撃を効率よく分散し、安全性が高い。
- デザイン性:カーボン特有の織目が高級感を演出。
こうした公道用カーボンヘルメットの中でも、比較的購入しやすい価格帯にあるのがASTONE GT-1000FとWINS A-FORCE RS typeCだ。ここではこの2つのヘルメットの比較をご紹介したい。
ASTONE GT-1000FとWINS A-FORCE RS typeCの比較
ASTONE GT-1000F

フランス発のヘルメットブランドASTONEはフルフェイ ヘルメットからオープンフェイスまで、あらゆるセグメントをカバーするラインナップを誇っている。
日本でははとやオンラインが総代理店を務めており、取り扱うすべてのASTONは日本の安全規格であるSG、PSCの認証を受けている。つまり公道で安心して着用できるのだ。
そんなASTONEのカーボンヘルメットGT-1000Fは、世界No.1品質と評される東レ製カーボン繊維を採用し、軽量性と安全性を両立している。
生産は熟練職人による手作りによるもので、厚さ、形状、種類の異なるカーボン繊維を20以上のエリア毎に使い分けることでシェル全体の強度を確保。さらに高速走行時の風圧を軽減するエアロダイナミクス設計が施されている。
重量はバイザーを除いて約1250gと軽量で、ライディング時の負担は非常に少ない。

前頭部・後頭部・口元のベンチレーションが通気性を確保し、ヘルメット内のムレを抑制する。

インナーシールドを内蔵し、スモークシールドへの交換の必要なく一日をを通して快適な視界を確保。

さらに、メガネスリットやBluetoothインカム対応のスピーカーホールを装備し、快適性を追求している。

内装は脱着式。シールドや内装、シールド固定ビスなどの補修部品の供給も国産メーカーと比べて遜色ない体制が整っており、購入後の維持も安心だ。
さらにカラーバリエーションの多さも特徴である。見る角度により微妙に色味を変えるイリジウムカラーからソリッドのホワイト、ブラック、マットブラック、精悍なラインが走るグラフィックモデルまで、全14色をラインナップしている。



一番人気のイリジウムカラー
圧倒的なコストパフォーマンス
ASTONE GT-1000Fの最も大きな特徴とも言えるのがコストパフォーマンスの高さにある。最もリーズナブルなGT-1000F-AC11は、3万円を切る2万9,800円という価格を実現。アッパーでも3万1900円となり、憧れのカーボンヘルメットに手を出しやすい価格となっている。
ASTONE GT-1000Fのラインナップはコチラ!
WINS A-FORCE RS typeC
2009年創業のヘルメットメーカーWINSは、オリジナルでフルフェイスカーボンヘルメットをリリースしている。ひとつのマス目に炭素繊維が約12,000本編み込まれた12Kカーボン採用の「A-FORCE RS 12K」と、インナーバイザーを装備しつつ、カーボンの軽さを活かした「A-FORCE RS typeC」の2種のカーボンヘルメットをラインナップしているが、ここではA-FORCE RS typeCを紹介したい。
画像引用:ウインズジャパンHPより
A-FORCE RS typeCは高い強度を確保するため、部位ごとに積層方法を調整できる熱硬化性プリプレグ繊維シートを採用し、強度と重量のバランスを最適化。
さらに、高圧プレスによって余分な樹脂を排除したドライカーボンシェルを使用し、耐衝撃性と衝撃の分散性を向上させている。
画像引用:ウインズジャパンHPより
こうした高強度のシェルに組みあわせる内装の快適性にもこだわりが多い。眼鏡装着時の圧迫を軽減する設計や、頬部の内装には3Dメインパッドとフィット感を向上するインサイド部の二重構造を採用。長時間のライディングでも疲れにくい包み込むようなかぶり心地を実現し、軽量ながら高い安全性と快適な着用感を兼ね備えている。
また、XXSまである細かなサイズ設定も特徴。頭のサイズの小さい女性ライダーにもカーボンヘルメットの裾野を広げるのに一役買っている。
画像引用:ウインズジャパンHPより
カラーは通常のカーボンに加えて、A-FORCE RS FLASH typeCでは3カラーをラインナップ。全4カラーから選ぶことができる。
画像引用:ウインズジャパンHPより
WINS A-FORCE RS typeCについてくわしくはコチラ!
比較表
項目 | ASTONE GT-1000F | WINS A-FORCE RS typeC |
価格 | 2万9800円(税込)~ | 5万2800円(税込) |
脱着内装 | ◯ | ◯ |
インナーバイザー | ◯ | ◯ |
エアロフォルム | ◯ | ◯ |
ベンチレーション | ◯ | ◯ |
スピーカーホール | ◯ | ◯ |
公称重量 | 1250g±50g(バイザー含まず) | 1380g±50 |
内装 | ヨーロッパフィット | アジアンフィット |
サイズバリエーション | S,M,L,XL | XXS,XS,S,M,L,XL |
高品位な造り込みと快適性が魅力のA-FORCE RS typeC
WINS A-FORCE RS typeCは、アジアンフィット内装、豊富な種類のスペアシールド、サイズ調整用スポンジ、インカムケーブル通し穴付きのチークパッドなど、オプションパーツの多さなどが魅力。
ただし、価格がアストンより高く、カラーバリエーションが少なめだ。
他の追随を許さないコスパとデザイン&安全性を高次元でバランス GT-1000F
一方、ASTONE GT-1000Fはサイズバリエーションやオプションは少ないものの、イリジウムカラーなどのカラバリは豊富。さらにカーボンヘルメットが3万円を切る価格で買えるというインパクトはかなり強いものがある。
両モデルとも装備は充実! 初めてのカーボンヘルメットにおすすめのGT-1000F

共にインナーシールドやスピーカーホールなど装備しており、どちらを選んでも装備面の見劣りは無い。
特にはじめてのカーボンヘルメットとして、できるだけ少ない予算でカーボンの性能を体感してみたいという人は、まずはASTONE GT-1000Fに注目だ。
GT-1000Fの中でも一番人気のイリジウムカラーは、他とはひと味違う魅力を持っており、個性的なヘルメットが欲しいという人にピッタリと言えるだろう。
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